ハーレーは別体式のオイルタンクを持ち、エンジンオイルを循環させている。
エンジン・オイルには自然由来の鉱物油と、科学的に合成した化学合成オイル、そしてそれらをミックスした部分合成油がある。
•鉱物油は原油を精製して製造したエンジン・オイル。それに添加剤を加えて特性の異なるオイルが出来上がる。ベースオイルと添加剤がブランドごとに異なり、性能が違うオイルが出来上がる。
•化学合成オイルは生成時に不純物を可能な限り排除した高性能なオイルで、耐熱性が高く、劣化しにくいという特徴がある。しかし、価格は高くなる。
•部分合成油は鉱物油に化学合成油を混ぜることで性能を上げているオイル。旧車の空冷エンジンに化学合成油を使用するとオイル漏れが発生したり、トラブルになるケースがある。これはオイル成分の分子が整いすぎている為。近年の車両であれば排気量が大きく熱量も多いため、高性能な化学合成油がお勧め。
ハーレーではエンジンオイルの他にミッションオイルも必要。ミッションには多くのギアが回転しており、85W140など粘度の高いオイルが使用される。
スポーツスターは2種類だが、ツインカムエンジンはさらにプライマリー用のプライマリーオイルが必要になり、3種類のオイルが使用される。ただし、ハーレー純正オイルではミッションとプライマリーに同じオイル(フォーミュラ・プラス)を使用し、2種類を使用する(必要とする粘度が近いため)。さらに化学合成のSYN3オイルでは エンジンオイルからミッション、プライマリーまで1本で全部に使用する事が可能と言われている。
しかし本来は、プライマリーとミッションでは要求粘度が異なり、エンジンオイルはさらに粘度が異なるので違うオイルを使うのがお勧め。