多くのハーレーに使われているのが、インチ規格のボルト。(スクリューと呼ばれることも多い。)
まず、ボルトを選ぶにはサイズ表記を理解している必要がある。
例えば、
5/16×18-1
と書いてあれば、ネジ部分の径が5/16インチで、18ピッチ(ヤマが1インチの間に18ヤマあり)、ボルト頭より下(首下)の部分が1インチということになる。
ヤマの数が増えれば、当然ネジの目が細かくなる。径の太いボルトはヤマが荒目になっていく傾向があるが、同じ径のボルトでも相手がアルミのような柔らかい金属である場合は細目のボルトが使われる。
径が1/4より小さいと、No10、No6など呼ばれるサイズもあるが、表記は同様に
8-32×1/2 (No8サイズで32ヤマ、ネジの長さが1/2インチ)
となる。
※詳しくはhttps://www.hd-parts.jp/custom_guide/tools/tool/thread_size/hに詳細が記載してあります。
あとはボルトの頭の形状もいろいろある。
ソケットヘッド
フラットヘッド、皿ボルトとも呼ばれる。
上記のようにヘックス(六角)の工具を用いないものにトルクスがある。
トルクスはネジの頭が六角の星型をしており、力の伝達効率が非常に高くネジ山がナメにくいという利点がある。
また、通常のトルクスレンチでは回せない、いたずら防止のために中心に突起のあるタンパープルーフのトルクススクリューもある。
ハーレーのカスタムパーツにはイモネジもよく使用されている。No6サイズのように小さいものが使われる事が多い。3/32などのそれなりに小さい六角のレンチが必要となる。
ネジ屋さんに行って、注文するときには径、ピッチ、長さを伝えたからといって決して安心してはいけない。
頭の形状、素材まで指定しないと、昔ながらのネジ屋のおやじさんは機嫌を損ねる傾向にある。
ナットについてだが、用途により様々な形状がある。奥が深い話しとなるので、ハーレーによく使われるナットを挙げる。
通常の六角形のナットに緩み止めの機能がついたロックナット。
側面に点があるもの。
ナット下部につば(座面)のついたフランジナット。上の写真はセレート付き。この波のような形状でさらに摩擦を生み出し緩み止めをするが、設置面を傷つけてしまうデメリットがある。
ナイロンリングの埋め込まれたナイロンナット。締め付けたときにナイロン部分に雌ネジがつくられ、この部分の摩擦で緩み止めの効果を作り出す。ボルトを傷つけず、ある程度の再利用に耐える。
ぱっと見で踏ん張ってくれそうなもの。セルフロックナット。バネ作用のあるリングが入っているので、ロックワッシャーを使用するのと意味合いが同じ。ナイロンナットと異なり耐熱性がある。
これらのロックナットは指で回そうとしてもまず入っていかない。不良品と決めつけお店に相談する前に、手にしているナットがロックナットか今一度ご確認を。